バッキングトラックで遊ぼう!【Isn’t She Lovely(バッキングトラック)・中級者講座】
「Isn’t She Lovely(Stevie Wonder)」のレッスン動画を制作しました。
今回は中級者向けということで、フレーズの幅を広げるためのちょっとしたテクニックや複雑なリックを解説しています。
このコンテンツでは「Isn’t She Lovely」の概要と音楽的な視点での解説、レッスン動画の練習のポイントなどを解説していきます。
また今まで公開してきたIsn’t She Lovelyのレッスン動画についても触れていきたいと思います。
コンテストも開催しているのでぜひ参加してみてください!
KGA Guitar Contest:バッキングトラック(Isn’t She Lovely)の開催決定
Isn’t She Lovelyとは
まずはIsn’t She LovelyとStevie Wonderについて解説していきます。
「Isn’t She Lovely」は1976年にリリースされたStevie Wonderの楽曲です。
Stevie WonderはアメリカのR&Bシンガーで、数々のヒット曲を世に送り出しています。
「Isn’t She Lovely」は彼の数々のヒット曲の中のひとつです。
他にStevie Wonderの楽曲で有名なものは「Superstition」や「Over Joyed」、「I Wish」などがあります。
Stevie Wonderの楽曲は演奏しやすい曲が多いのでセッション曲としても取り上げられることが多々あります。
「Isn’t She Lovely」はStevie Wonderの娘、「Aisha」へ贈られた曲です。
楽曲ではAishaの声が入っていたりと、Stevie Wonderの娘への溺愛ぶりがうかがえます。
コードの解説
ここまではIsn’t She Lovelyの概要を説明してきました。
次はより音楽的な視点からIsn’t She Lovelyを解説していきます。
曲を演奏する上で必要な要素として「キー」があります。
そして楽曲のコード分析をしていく上でダイアトニックコードというものが必要になります。
ダイアトニックコードはそのキーのスケールの各音から数えた1、3、5度の音を組み合わせたコードの集まりです。
このダイアトニックコードは覚えておくと便利です。
まず、楽曲のキーはEです。
そしてEのダイアトニックコードにあるコードを基本として作られています。
Eのダイアトニックコードは以下の通りです。
E/F#m/G#m/A/B/C#m/D#dim
このダイアトニックコードを基本に楽曲を作られていますが、所々コードに変化を加えています。
例えば、Isn’t She LovelyのVerse、2つ目のコードであるF#7はドミナント7thになっていますね。
次のコード、A/Bへスムーズにつなぐためにドミナントコードにしているということです。
F#7はダイアトニックコードに入っていませんが、次の音に繋ぎやすくするためにF#mをドミナントコードに変えても良いというルールがあります。
これをセカンダリードミナントと呼びます。
このセカンダリードミナントはどこで使っても大丈夫です。
決まりはなく、次の音に繋ぎやすくしたいと思えば、使えるというかんたんにできるアレンジ方法となっています。
F#7以外にもセカンダリードミナントがあるので、探してみてください!
また他にもコードに変化を加えたA/Bというコードもあります。
これはダイアトニックコードの5番目の音、Bを変化させたコードになります。
Aコードにルート音Bを足してドミナントコードにしています。
このコードはドミナントモーションで使うと、おしゃれな雰囲気を出すことができます。
特にダイアトニックコードの一番目のコードに戻る時に使うことが多いです。
バッキングトラックで遊ぼう!【Isn’t She Lovely(バッキングトラック)・中級者講座・STEP01】の練習のコツ
ここからは弾き方のコツを解説していきます。
今回の動画ではテーマとリックを取り上げています。
以前に初心者向けのテーマとリックの動画を制作しましたが、そこから発展させた内容になっています。
難しいと感じた方は初心者向けの動画から練習してみてください。
テーマはベーシックな音の取り方をした後に、装飾音を加えて楽曲を彩る方法を説明しています。
スライドを多用するので、スライド奏法に慣れておくと良いです。
スライド奏法は指の先端で弦を押さえて行うと音が繋がりやすくなります。
スライドのポイントは途中で力を抜かないことです。
スライドの途中で力が抜けてしまうと、弦がフレットから離れてしまい、音が途切れてしまいます。
力が抜けないためにも指の先端で弦を押さえて、効率よく力を加える必要がありますね。
楽曲を彩る装飾音としてかんたんに導入できる手法として、アプローチノートがあります。
アプローチノートは目的の音に対して半音上か下の音です。
アプローチノートを使い、スライド奏法で目的の音に繋ぐと、単純なフレーズが歌っているようなフレーズに変わります。
どこでも使える奏法なので、ぜひ試していただきたいです。
いろいろな人の演奏を聴いていると、このアプローチノートを多用していることがわかります。
その人の演奏を特徴づけるものでもあるので、いろいろな人の演奏を聴いて、アプローチノートを入れる方法やタイミングを真似していきましょう!
リックはEメジャースケールを使ったものをはじめ、Eマイナーペンタトニックスケール、コードトーンを捉えたものと、3種類の視点で紹介しています。
ここでポイントなのは、「そのときどのような音を出したいか」で上記の視点を切り替えていきます。
爽やかな雰囲気や通常運転のときはEメジャースケール、ブルースの雰囲気を出したいときはEマイナーペンタトニックスケールをEメジャースケールに織り交ぜて使うなど、自分の表現したい通りに使い分けます。
コードトーンを捉えた演奏は、よりコードのニュアンスを出したいときに使用します。
この曲の場合はセカンダリードミナントのメジャー3rdの音が特徴的なので、セカンダリードミナントが出てきたときにコードトーンである3rdの音を狙って演奏するといったことを解説しました。
コードトーンを捉えて弾くときは常に後ろで流れているコードを意識しながら弾く必要があるので、コードとコードトーンのポディションを把握する必要があります。
コードトーンの覚え方は別の動画で紹介していますので、動画を参考に練習してください。
バッキングトラックの遊び方
バッキングトラックはテーマやアドリブを抜いたバックバンドの演奏のことです。
バッキングトラックを再生して、その上でテーマやアドリブの練習をします。
これで実際のセッションを想定した練習ができますね。
YouTubeの動画ではそのときに流れているコードがわかるようになっています。
今どこを演奏しているか一目で認識できますね。
また、常にコードを意識していなければならない、コードトーンを捉えた演奏をする場合にとても役立ちます。
動画でも解説していますが、バッキングトラックを再生してスピーカーから流れてきた音に合わせて演奏していきます。
DAWのソフトに音源を入れてレコーディングしながら練習してもいいですね。
まずはレッスン動画で解説したフレーズをバッキングトラックに合わせて練習してみてください。
コードトーンを捉えたリック以外、ここで弾かなければならないという決まりはありません。
どこで弾いたら自分のイメージ通りになるかなと考えながら演奏することがとても大事です。
コードトーンを捉えた演奏はコードを指定してあるので、その箇所で入れるようにしてください。
慣れてきたら、コードトーンを捉えながらも、リックを変化させてオリジナルのフレーズを作ってみてください。
オリジナルのフレーズを作るときは難しく考えすぎずに、まずはメジャースケールを使って演奏してみてください。
トライアンドエラーを繰り返していくことで、フレーズの形が決まってきます。
バッキングトラックで遊ぼう!【Isn’t She Lovely(バッキングトラック)・初級者講座】
今までのコンテンツの紹介
これまでもKGAでは「Isn’t She Lovely」を題材にレッスン動画を制作してきました。
KGAで紹介している「Isn’t She Lovely」には2種類のタイプがあります。
ひとつ目はソロギタータイプです。
ソロギターは伴奏とメロディーをギター1本で演奏するタイプ奏法で、ひとりで演奏を完結できるところがポイントです。
ひとりで全てをこなすので、難易度も高くなります。
かんたんなアレンジから中級者向けのアレンジまでレッスン動画を公開していますので、ご自身のレベルに合った動画で練習してください。
ソロギターが弾けると、ちょっとギターが弾きたいなと思ったときにすぐに楽しむことができますね。
ふたつ目はセッションタイプです。
セッションは自分以外の人と一緒に演奏することです。
レッスン動画ではテーマとリックについてレッスンしています。
テーマはその曲の主となるメロディーで、テーマがないと何の曲かわからなくなってしまいますね。
リックはアドリブ演奏をするときに使う、細かいフレーズのことです。
このリックをたくさん覚え、組み合わせてフレーズをつくっていきます。
Isn’t She Lovely(Stevie Wonder)【ソロギター・ビギナー講座】
初級者向けのソロギターアレンジを解説した動画です。
ソロギターなので、ひとりでメロディーと伴奏を完結できます。
ソロギターを弾けたら楽しそうですよね。
初心者向けアレンジなので、左手は2本で、右手は3本の指で弾ける内容となっています。
複雑な運指がないので、まだギターに慣れていなくても大丈夫です。
このレッスンから慣れていくということも良いと思います。
初心者の方でも楽しく取り組めるレッスンになっていますので、ソロギターをこれからはじめる人、ソロギターをはじめたいけれど何から手をつけたらいいか分からない人にもおすすめです。
ソロギターが弾けるとちょっとひとりで期待ときにも楽しめますね!
Isn’t She Lovely(Stevie Wonder)【ソロギター・ビギナー講座】
「Isn’t She Lovely(Stevie Wonder)」のフィンガーバッキングを使った伴奏の解説と弾き方【中級者講座】
フィンガーピッキングでのコード弾きをレッスンした動画です。
曲を演奏するときにコード進行をスムーズに弾くことはとても重要ですね。
バッキング演奏ということで、特にリズムの安定が求められます。
この動画では身体の中からリズムを整える方法を解説しています。
まずはリズムを口で言って身体に染み込ませることが、リズム感を良くすることへの近道です。
リズムを言葉で表した「こーじゅん語」が出てくるのですが、「こーじゅん語」を使えばギターを持たなくても練習ができるので、どこでも練習ができますね。
身体の中からリズムを整えると、ギターが上達しやすいです。
バッキングは曲の要ですので、カッコよく弾けるようになりましょう。
セッションするときにも使えますので、ぜひ覚えておきたいです!
Isn’t She Lovely(Stevie Wonder)」のフィンガーバッキングを使った伴奏の解説と弾き方【中級者講座】
「Isn’t She Lovely(Stevie Wonder)・ヒロキンスアレンジ」の解説と弾き方【ソロギター・上級者講座】
いろいろなジャンルの奏法を合わせたヒロキンス講師の解釈で仕立てたソロギターです。
カントリーを基調としながらも、ウォーキングベースなどジャズの要素も取り入れて、弾く側も聴く側も飽きさせないアレンジになっていますね。
上級者向けとなっているので、初心者向けから徐々にステップアップしていくのが良いと思います。
また、ヒロキンス講師の基礎練習動画やギャロッピングの解説動画もこのアレンジを弾くために役に立ちますね。
基礎から整えて練習してみてください。
たくさんテクニックが入っているのですが、目玉はハープハーモニクスです。
ちょっと変わったことがしたい、特殊奏法を習得したい方にもおすすめです。
難しいアレンジの曲ができたときの達成感はとてもありますね!
「Isn’t She Lovely(Stevie Wonder)・ヒロキンスアレンジ」の解説と弾き方【ソロギター・上級者講座】
バッキングトラックで遊ぼう!【Isn’t She Lovely(バッキングトラック)・初級者講座】
この動画では初級者向けのテーマ解説をしています。
難しい装飾音は一切なく、はじめたばかりの方でもかんたんに弾くことができます。
リズムも簡略化されていて、合わせやすくなっているのが特徴です。
目標はバッキングトラックに合わせて弾くことなので、バッキングトラックと共に練習をしてみてください。
誰かと演奏することを想定した練習方法ですので、セッションをしたい方におすすめです。
テーマができたらリックを覚えてアドリブに挑戦してみましょう!
バッキングトラックで遊ぼう!【Isn’t She Lovely(バッキングトラック)・初級者講座】
まとめ
Isn’t She Lovelyはとても人気のある曲なので、いろいろな人がアレンジをして演奏しています。
その人によってコード進行やテーマの歌い方が違ってきます。
同じ曲でも人によって全く違うのはおもしろいですよね。
アレンジをするためには歌い方の種類を増やすことや、ダイアトニックコードの理解、コードトーンの理解などの音楽理論の知識が必要になります。
今回のレッスン動画は音楽理論を知るためのファーストステップとしても役立ちますので、ここから音楽の幅を広げていただけたらうれしいです。
自分なりの解釈でアレンジして弾けたらとても楽しいので、今回の中級者向けレッスン動画をクリアしたら、自分なりにアレンジしてみてください。
アレンジに使える細かいテクニックを紹介しているので、そのテクニックを使って自分らしさを見つけてください!
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