ソロギター「海の見える街(魔女の宅急便)」の解説と弾き方【初級者講座】

ソロギター「海の見える街(魔女の宅急便)」の解説と弾き方【初級者講座】

今回は映画『魔女の宅急便』より、「海の見える街」のソロギター向けレッスン動画を公開しました!
この曲は、ソロギターとしてアレンジしやすく、さらに、メロディックなので演奏していて面白い曲です。アレンジもとても楽しかったです。

ジブリの作品には有名な曲がたくさんありますが、中でも「海の見える街」は知名度や人気が高い曲ですよね。映画は観たことないけれどこの曲は知っている、という人もいるのではないでしょうか。
また、いろいろな楽器でアレンジされているので、これまでも演奏を聴く機会が多く、僕も時々聴くお気に入りの曲です。

メロディックな曲が特徴的で、作品の挿入歌に止まらない、曲そのものの完成度が非常に高いと感じます。映画の挿入歌としてではなく、曲単体で聴いても、ひとつのクラシック音楽を聴いたような満足感を得られます。
曲の途中でバロック音楽のようなメロディ構成になっていたりと、クラシックの要素も感じられます。

今回は初心者向けソロギターのアレンジにしたので、クラシカルな表現よりは親しみやすいポップな表現に寄せてみました。上級者向けのアレンジを作る機会があれば、原曲のイメージをさらに表現できるようなアレンジもしてみたいですね!

原曲のキーはEmなので、ギターで演奏しやすいです。初心者の方も練習もしやすいと思います。クラシックでもあり、ポップさもある。ジブリ音楽だからこそできるバランスの曲ですね。
ソロギターをこれから始める人の練習曲にちょうどいい難易度なので、ぜひみなさん挑戦してみてください!

「ソロギター「海の見える街(魔女の宅急便)」の解説と弾き方【初級者講座】」練習のコツ

ソロギターに限らずギターの練習すべてに言えることですが、まずはゆっくり練習していきましょう。いきなり通して弾こうとするのではなく、小節ごとに区切って練習するといいです。
その時に、一緒にフォームの確認もしましょう。これも、最初はゆっくり確認していければOK。形を覚えると一気に習熟度が上がります。

小節ごとに練習を進めていき、通しで弾けるようになってきたら、ベースラインとメロディラインを分けて練習できるようになると理想的です。
「海の見える街」は、ベースラインとメロディの二線に分けてアレンジしています。どの音がどちらなのか、ということがわかるようになれば、漠然と弾いていたものが整理されて、演奏に立体感などが生まれてきます。曲に対する理解も深まっていきますね。

原曲では、ベースラインとメロディラインが重なり合っている箇所がいくつかあるのですが、レッスン動画ではカットしています。初心者向けなので、簡単なアレンジにしたかったのと、初心者の方には、まずシンプルな曲の構成から、ベースラインとメロディラインの違いを感じてほしいという意図があります。

ソロギターを弾き慣れていない人の場合、ベースラインとメロディラインを弾き分けることがまだ難しいので、全体的に強弱のない、のっぺりとした演奏になってしまいます
例えば、原曲の冒頭の部分で流れる、細かいアルペジオ(補足リズム)は、ベースのアクセントとして曲全体を立体的にする効果があるのですが、メロディラインと同じ強弱や粒で弾いてしまうと、重たい印象の曲になってしまいます

「海の見える街」は、他の曲に比べてそこまで複雑なことはしていませんが、ソロギターになると、複数のパートをひとりで演奏する技術が求められるので、それぞれのパートの動きや役割を理解しながら演奏できるようになることも大切です。初心者の段階から、それらを意識しながら練習できるようになると、さらに上達していきますよ!
一度組み立ててから分解していくのが、僕は、ソロギターの効率的な練習方法だと思います。

これからソロギターを練習していくという人は、基礎練も大切です!特にベースラインとメロディラインと弾き分けるには、右手のコントロールが重要なので、僕が公開している右手の基礎練習のレッスン動画もぜひ参考にしてください。

まとめ

「海の見える街」は、単純な技術を身につけるだけでなく、ギター演奏としての歌い方や弾き方などの表現力を身につけることができる曲です。レッスン動画を通して基礎的なことを習得したら、自分なりの表現方法を探してみましょう!
強弱をつけ、曲の流れや動きを表現することを、アティキュレーションといいます。

技術を磨くことだけに注力するのではなく、音楽的な部分にも目を向けてみましょう。曲自体、ギター以外の楽器でもたくさんアレンジされています。
あえてギターではなく、ピアノやサックス、トランペットなど、ギター楽器以外のアレンジも聴いてみてください。そうすることで、自分の中になかった新しい表現方法に気づくことができたり、自分の中でさらに曲に対するイメージを深掘りできるようになります。ソロギターのアレンジやアドリブの勉強にもなると思います。

ギター的な表現で止まらずに、広い視野で曲としての完成度を高められるようになったら、「海の見える街」の演奏だけでなく、ギターを演奏することがもっと楽しくなりますよ!





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