弾き語り「ドライフラワー(優里)」の解説と弾き方【初級者講座】
今回は優里の「ドライフラワー」をレッスン動画にしました。
歌がメインなので、歌のメロディに合うようなバッキングのアレンジをしています。ストロークはベーシックですが、歌に馴染むように心がけました。
この曲の特徴は、ちょっとリズムが跳ねているので、その感じを自由にコントロールして弾ける曲です。音楽的に表現すると、ちょっとブルースっぽいような、シャッフルっぽいハネが入っています。
リズムは軽快な印象ですが、歌詞の内容は暗いので、歌と伴奏のバランスを取ることがコツです!
レッスン動画では、弾き語り初心者向けに、ストロークと歌を合わせる方法と、弾き語りのアレンジ方法を、フィンガーバッキングをメインに解説。
弾き語りをしていると、その時に弾いてる小節のメロディがわからなくなることがあると思います。そうなった時のメロディの探し方も解説に取り入れました。
今回のレッスン動画の全体的なポイントは、歌うこと。仮に伴奏だけ弾いていても、歌が流れていることを想像して、歌をどう引き立たせるかを意識してみましょう!
僕は、歌う時に、作者はこういう意図で書いただろうから、こう歌わなきゃいけない、こう演奏しなきゃいけない、といったことは考えなくていいと思っています。
自分で解釈して、それを表現することが、疑似体験のようで楽しいです。
歌に合った抑揚の付け方を自由にコントロールできるように、コード進行を覚えることや、ストロークの基礎を覚えるようにしていくと、表現が広がっていきます。
歌に沿うように演奏ができるようになるといいですね!
「ドライフラワー(優里)」のコード解説・分析
Key=G。
曲の区切りとなる最後のコードがEmなので、悲しさを引きずるようなコード進行になっています。
要所要所で、例えばサビに入る前などはB7を使って、Cにつなげています。B7には、三度セブンスという役割があり、セブンスから半音上のメジャーにいくと、悲しい印象から明るい印象を与える表現ができます。
曲中では、BからCに移動しています。本当はセブンスからメジャーにいくと、ドミナントモーションのような解決の仕方をすることが多いのですが、今回の場合は四度メジャーなので、不安にさせてから、また中途半端なところに移ります。
そうすると、明るいという感じではなく、なんとなく影を持った明るさの印象を与えるんですね。
その状態でサビが始まるのがこの曲の印象的なポイント。そして、サビの最後はCmになりますが、これがサブドミナントマイナーという役割があります。
サブドミナントマイナーを使うことでもっと悲しい印象を与えることができるんですね。
このコード進行から何を伝えたいかというと、明るさよりも悲しさだと、僕は分析しました。B7が胸を熱くさせるポイントです。
このように、あらゆる音楽理論の視点からアプローチしアナライズ(分析)すると、より音楽を楽しむことができます。
余談になりますが、曲に型というものはほとんどありません。一応あるにはあるのですが、それも後付けなので、大体型になってるようでなっていないことが多いです。特にポップスはその傾向が強いですね。
なので、たくさんの音楽に触れて、自分の中のレパートリーを増やすことが大切です。耳や左手の動きなど、全身を使って音楽を感じてみましょう。そうすることで徐々に音楽理論が入ってきます。
そもそも、みなさんの中に、すでに音楽理論に対する感覚はある、と僕は思います。例えば、あるコード進行を聴いたら悲しい気持ちになったり、あるリズムを聴いたら身体を動かしたくなったり・・・
これまで聴いてきた全ての音、音楽が、耳や身体に馴染んでいるはず。それらを楽器を通して表現してみると、音楽理論の発見に繋がっていくこともあります。
話が脱線してしまいましたが、僕のレッスンではこういった音楽理論に関する話をすることもあるので、興味がある方はぜひいらしてください!
「弾き語り「ドライフラワー(優里)」の解説と弾き方【初級者講座】」練習のコツ
歌とストロークのタイミングを合わせるようにしましょう。
メトロノームなどの一定のテンポからずれてもいいですが、歌とストロークのノリは合わせるようにしましょう。
そうすることで、弾き語りとして成立しやすくなります。
また、特殊な押さえ方をしているコードがよく出てくるので、コードチェンジはていねいに練習してみましょう。こんな押さえ方もあるんだ、という感覚で覚えておくといいですね。今後、表現の幅が広がったり、メロディと合わせやすくなるなどのメリットがあります。
レッスン動画では、ストロークパターンとフィンガーピッキングパターンを解説しています。(模範演奏ではストロークパターンのみ演奏しています。)
家でストロークが弾けない人もいると思うので、その場合はフィンガーピッキングでやってみてください。僕も実家にいた時は、思いっきり音を鳴らせなかったので、フィンガーピッキングで練習したりしていました。
両方のパターンで演奏できたら楽しいよね、くらいの気持ちでつくりましたので、好きな方で練習してください!
初心者の人で、少しずつギターに弾き慣れてきた人向けのレッスン動画なので、1曲なにか弾けるようになったら挑戦すると、ちょうどいいかもしれません。
高中 誉先生が公開している「チェリー(スピッツ)」と同じくらいのレベルですね。
まとめ
「ドライフラワー(優里)」は、少し寂しさもありながらも、ドキドキ感もある、失恋みたいな感じの曲。青春っていいなと感じますよね。
僕は大人になってからだいぶ経つので(笑)、高校時代の彼女を思い浮かべて、こんなことあったなあ、あの子かわいかったなあ、と思い出しながら歌いました。
歌を通して、自分が忘れていた思い出を思い出せるのは素敵なことですよね。
この曲を通して皆さんも、昔の甘酸っぱい思い出に浸ってみてください。
歌がメインなので、歌が合うようにストロークのパターン変えるなど、自由にギターの奏法をコントロールできるようにしていくと、いろいろな曲に対応できるようになります。
また、アレンジをすると演奏の幅がもっと広がるので、自分でアレンジを加えてみるのも面白いですよ。
この曲が弾けるようになったら、他の弾き語り曲にも挑戦してみてください!
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