ソロギター「禁じられた遊び」の解説と弾き方【中級者講座】
「禁じられた遊び」は、クラシックギターの定番曲。フランス映画『禁じられた遊び』の主題歌としてナルシソ・イエペスが演奏したこの曲は、映画のヒットと共に世の中に広く知られるようになりました。元々「愛のロマンス」や「エチュード(練習曲)」などといった曲名がありますが、今では「禁じられた遊び」という呼ばれ方の方が有名かもしれませんね。
作者は不明ですが、ギタリスト・作曲家のルビーラによる練習曲という説や、スペイン民謡が伝わったものなど、諸説あるようです。
曲がそこまで長くないことや、曲構成がクラシックの王道なので、クラシックギターのレッスンでは最初の課題曲として取り扱われることが多いです。
クラシックギターの演奏で聞く機会も多く、よくプロの方がアンコールなどで弾いているのをみます。リクエストでも多い曲ですね。
レッスンでは、前半の短調パートと後半の長調パートを小節ごとに分けて解説しています。今回はアレンジなどは加えず、楽譜をベースに解説しています。
奏法は、メロディとアルペジオのシンプルなパターン。難易度としては、楽譜通りに弾くまでは、脱初心者〜中級者くらいだと僕は思っています。そこから音を繋げる、よりフレーズを意識して音楽としての完成度を高めていくのは、上級者レベルのスキルが求められてきます。
この曲のポイントは、短調から長調になる曲構成。クラシックでは王道の流れですが、普段あまりクラシックを聴かない人からするとめずらしく感じるかもしれません。
短調から長調に変わる時、それぞれメロディや音の響きがどう変わっているかを感じられるようになると、より深く曲を理解できるようになります!
「ソロギター「禁じられた遊び」の解説と弾き方【中級者講座】」練習のコツ
練習のポイントは、最初から通しで弾こうとしないで、1小節ずつ練習していきましょう。まずは短調のパートを完成させるという目標でも全然OKです!
全体を通して特に難しいのは、セーハの部分。セーハがずっと続くため、その状態で音を出し続けられることが求められます。
上手く音が出せない時は、セーハをきちんと押さえて音を出すことから練習しましょう。音が出ない中途半端な状態で練習を進めてしまうと、なかなか1曲弾けるようにならないので、焦らずじっくり取り組んでいきましょう。
アコースティックギターの場合、セーハの親指の位置はネックから上に出ますが、クラシックギターはネックの後ろに置きます。この曲はクラシックギターでの押さえ方の方が弾きやすいので、親指の位置は意識してみてください!
右手に関しては、薬指はメロディ、中指と人差し指はアルペジオで伴奏、親指はベースになっています。最初はゆっくりのテンポで練習すると思いますが、それぞれの指の役割も意識しながら練習できると、曲全体の完成度も高まりますので、挑戦してみましょう!
まとめ
初心者向けの練習曲として扱われることが多く、僕も昔はこれなら誰でも弾けるだろうと思っていました。ですが、いざ弾いてみると結構難しいんですよね!シンプルなのに難しいというのがクラシックギターの曲らしく、とても好きです!
レッスン動画を作るにあたり、久しぶりにこの曲をじっくり弾きましたが、開放弦があったりとギターらしい奏法が印象的でした。改めてギター1本で構成された良曲だなと感じましたね。
名作映画の主題歌として有名であったり、長年ギターの練習曲として使われてきたので、年配の方やギターが好きな人はこの曲も好きな人がたくさんいます。僕も時々リクエストされたりしますね。通しで弾けると「おっ、すごいな」と思われやすい曲でもあります。
誰でも知っている曲が1曲でもレパートリーにあるというのは、今後の練習のモチベーションにもつながるのではないかと思います!
1曲通して弾くことに慣れてきたら、暗譜に挑戦できたら最高ですね!曲自体そこまで長くないので、暗譜の練習にもいい曲だと思います。
これを機に、少しずつ暗譜でソロギターの曲が弾けるようになって、自分の中のレパートリーが増えたら理想的ですね。試奏などでも役立ちますよ!
また、あらゆるギタリストが「禁じられた遊び」を演奏しているので、たくさん聴き比べて、自分の理想の演奏を見つけ出してみましょう。ここの研究の領域まで突き詰められたら、この曲に関してはベストな練習ができるようになっています!
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