ブルース(Blues)バッキング・入門編【初級者講座】

ブルースとは

ブルースとは、音楽ジャンルの一種になります。スリーコードで構成されており、12小節で構成されている曲が多いです。
3連符の1拍目と3拍目を使ったシャッフルビートというリズムが特徴。ダーダダーダという軽快感のあるリズムになるので、よく音がハネているなどと表現します。
音の構成はメジャーコードが多く、楽しく賑やかな印象を与えます。一方で歌詞や表現は重く、憂鬱な曲が多いです。これはブルースが生まれた背景にルーツがあると考えられます。

一般的にブルースは、19世紀後半ごろ、アメリカ南部のアフリカ系アメリカ人の間で生まれたとされています。彼らは奴隷としてアメリカに連れてこられ、日々労働を強いられており、働いても一向に楽にならない自分たちの境遇を、歌に乗せたのがはじまりでした。
当時はメッセージ性が強いものというよりは、愚痴のようなニュアンスで歌われていたようです。辛い気持ちは歌に乗せて、お互いを鼓舞しようという想いが、ブルースの明るい曲調と憂鬱な歌詞というギャップを生み出したのかもしれません。

諸説ありますが、ブルースが世の中に広く広まったのは、ロバート・ジョンソンがきっかけとされています。彼はそれまでなかったような、画期的なブルースの演奏・奏法を次々と生み出し、ブルースの存在を世の中に知らしめました
今のブルースでよく聴くフレーズや歌は、ロバート・ジョンソンが編み出したものが多いですね。彼がいなかったら、今のロックはこの世に存在しなかったと言っても過言ではないくらい、音楽シーンに大きな影響を与えた人だと思います。

もしブルースに興味を持ってもらえたら、ロバート・ジョンソンの「Crossroads」は、ぜひ一度聴いてみてください!エリック・クラプトンが所属していたバンド、「Cream」がカバーしている「Crossroads」も名曲なので、あわせて聴いてみるのをおすすめします。どちらも、多くのギタリストが一度は聞いたことがある曲ではないでしょうか。

ブルースが世の中に広まるに連れ、歌われる内容にも徐々に変化が起きます。それまでは、奴隷が自らの境遇を嘆く歌がメインでしたが、「女性」に対する思いを表現したものが増えていきます。多くが、フラれたり、捨てられたりと、くさくさした男の気持ちを代弁したような曲になっていきました。これもロバート・ジョンソンの影響が多分にあると思います。

実際、ブルースを弾く時、何を考えながら弾くかと議論になった時、全会一致で賛同するのは、「女性」だと思います。おそらくブルースが好きな人は誰も反論しないのではないでしょうか。
ブルースと聞くと、おじさんが聴く音楽という印象があるかもしれませんが、それはブルースがつくりあげた文化が影響しているのかもしれませんね。

ここまで、一般的なブルースというものについて解説しました。音楽自体、あらゆる解釈ができる存在であり、ブルースも例外なく、さまざまな解釈ができますので、今回伝えた内容が一概に正しいとは言えないのが難しいところです。

ブルースは、あらゆる音楽ジャンルの源なので、知っておくと音楽の知識もつきます。例えば、ロックはブルースから生まれた音楽ジャンルだったりします。きっかけとなった曲は、チャック・ベリーの「Johnny B. Goode」。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の1作目でマーティが弾いていた有名な曲ですね。

僕からすると、ブルースは遊び道具のようなイメージがあります。トランプのババ抜きやポーカーなどと同じで、遊び道具とルールを使っていろいろなスタイルの遊び方を楽しむことができるんですね。
自分の好きなように音楽で遊ぶ余地があるのは、ブルースの魅力でおもしろいポイントだと思います!

ブルース(Blues)バッキング・入門編【初級者講座】

今回のレッスンでは、ブルースの基本的なバッキングを解説しています。基本の型を12小節分、解説しているので、ひとつずつ動画をみながら覚えていきましょう。
リズムの基本でもあるシャッフルビートや、バッキングリフなど、ブルースを弾く上で最低限必要なテクニックについても、細かく分解して練習方法を解説しています。すべてのレッスン動画をみながら練習すれば、ブルースというものの基本的な感覚は身につくと思います。

入門編として、ギターをはじめたばかりの人でもできるような、かんたんな押さえ方で解説しています。ていねいにレクチャーしているので、誰でも楽しく練習できますよ!
レッスン動画をみて一通りできるようになったら、それらを組み合わせて曲もつくれるようになります。ちょっとやってみようかな?くらいの感覚で練習してもらって全然OKです!

今回のレッスン動画の最後に、12小節通してブルースを弾く練習がありますが、ここまでこれたらブルースの全体像も見えてくると思います。
最後のレッスン動画をマスターしたら、次にどう動いたらいいのか全体のコード進行がわかるようになってくるので、ブルースソロギターや、ジャムセッションに応用できるようになります!

「ブルース(Blues)バッキング・入門編【初級者講座】」練習のコツ

動画ごとに基本の型をレクチャーしているので、レッスン動画は好きな順番で、好きなようにみてくださいまずは、ブルースがどんなものか知ることが大切ですし、楽しみながら練習してほしいです!
ちょっとやってみて、違うレッスン動画みて、また戻ってくるという練習方法でも大丈夫です。自分のペースで練習していきましょう。
しっかりブルースを覚えたい!という人は、動画を見ながら繰り返し練習してください。ブルースのバッキングはほぼマスターできるようになります。

ブルースのリズムの特徴であるシャッフルビートは、ハネかたの幅を意識してみてください。最初と2番目のレッスン動画で、シャッフルビートの構造を説明しているので、それを理解しながら練習してもらえると、理想的なシャッフルビートが弾けるようになります。
スキップしながら弾いているような、ワクワクするような感じを取り入れられたらバッチリです!

はじめてブルースに触れてみる、という人は、いろいろなブルースのアーティストを聴いてみてください!
よく聴いてみると、黒人と白人のシャフルビートには違いがあることがわかります。シャッフルビートの違いがわかると、ファンクなどのブラックミュージック系のニュアンスの差を出すのに役立ちますよ
僕は、バディ・ガイや、エリック・クラプトンが好きですね。エリック・クラプトンの「UNPLUGGED」もおすすめです!

まとめ

僕が音楽にどっぷりハマるきっかけとなったのが、ブルースでした。高校生の時にブルースを聴いて、自分の中にしっくりくるものがあったのです。我ながら渋いですね(笑)
日本では40、50代の男性人気が高く、若い人にあまり聴かれないブルースですが、海外だと結構人気だったりします。

感情表現しやすく、ギターに魂を預けられるような表現ができるのも、ブルースならではの魅力ではないでしょうか。
汎用性の高さも持ち合わせているので、ポップスを作っている時にブルースのフレーズを入れてみたり、ジャズのフレーズを弾いているところにブルースを入れてみるなど、ちょっとしたアクセントにも役立ちます

スリーコードで成立するという覚えやすさもありますし、いきなり難しいテクニックを身につけるのはハードルが高いなと感じている人は、まずはブルースからはじめてみませんか?
一人で弾けるとめちゃくちゃかっこいいというのもおすすめポイントですね!

このレッスンを通じて、ブルースを好きになってもらえたら嬉しいです!





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